函館の、決して大きくない一軒のシーシャバー。そこにダークリーフとシガーリーフがこれだけ揃っていることを、不思議に思われた方がいるかもしれません。
実際、この2つは仕入れの難易度も価格も別格です。扱っていない店のほうが多いですし、扱っていても銘柄はごく限られるのが普通です。
理由はシンプルで、私たちがウズベキスタンに拠点を持っているからです。今日はその話をします。
私たちは6か国に拠点を持つ会社です
まず前提から。函館シーシャアテナは、シーシャ専業の会社が始めた店ではありません。母体はアジア6か国に拠点を持つグローバル企業で、国ごとに違う事業を営んでいます。
シーシャのために作った拠点は、ひとつもありません。それぞれの国で別の事業をやっているうちに、ウズベキスタンという国のシーシャ文化に出会ってしまった——というのが正直な経緯です。
ウズベキスタンは、日本よりずっと進んだシーシャ大国でした
中央アジアのウズベキスタン。日本ではシルクロードや世界遺産のイメージが強い国だと思いますが、シーシャに関しては完全に先進国です。正直に言って、現地で最初の一台を出されたとき、日本のシーシャ観がひっくり返りました。
理由:夜の社交の主役がシーシャだから
ウズベキスタンは国民の大多数がムスリムの国です。secular(世俗的)な国家なのでお酒がないわけではありませんが、日本のように「夜の集まり=まず乾杯」という文化ではありません。
では夜、人は何を囲むのか。お茶とシーシャです。
ここが決定的でした。日本ではシーシャは「お酒のお供」や「二次会の選択肢」ですが、あちらではシーシャそのものが主役。主役である以上、手を抜けない。だから技術も演出も、日本とは比較にならないレベルまで洗練されています。首都タシケントのラウンジは夜19時から明け方5時まで動いていて、そこで一晩を過ごす文化が完全に根づいています。
驚いたこと①:フルーツの使い方
まず、ボウルにフルーツを使う。パイナップルやオレンジをくり抜いて器そのものにしてしまう手法です。日本でも「フルーツボウル」として知られてはいますが、あちらでは特別な演出ではなく普通の選択肢のひとつとして、当たり前の完成度で出てきます。
フルーツの器は水分を含んでいるので、葉が焦げにくく、果実の香りが煙に乗ります。ただし熱の管理は陶器のボウルより難しい。それを平然とやってのける技術の層の厚さに驚きました。
驚いたこと②:ボトルにフルーツジュース
そしてボトル(水を入れる部分)にフルーツジュースを入れる。日本でも「ボトルイン」として一部の店がやっていますが、現地ではジュースの種類・濃度・冷やし方まで含めて設計されているという印象でした。
単に「入れれば香る」ではありません。濃すぎれば煙が重くなり、薄ければ意味がない。冷やしすぎれば香りが立たない。この一台にはこのジュースをこの濃度でという組み合わせが、店の中で明確に体系化されている。そこが日本との差でした。
驚いたこと③:花まで設計されている
そして極めつけが、添えられる花です。
一台のシーシャに、飾りとして花が添えられて出てくる。しかもそれが「なんとなくおしゃれだから」ではなく、フレーバーの香りと喧嘩しないもの、その一台の世界観に合うものが選ばれている。
シーシャは1時間以上、同じテーブルで過ごすものです。その間ずっと視界に入るものまで含めて一台として設計する——ここまでやるのか、と思いました。日本のシーシャはまだ「味」の勝負をしている段階ですが、あちらはとうに「体験の総合演出」の段階にいます。
日本とウズベキスタン、何が違うのか
| 日本 | ウズベキスタン | |
|---|---|---|
| 夜の主役 | お酒。シーシャは添え物 | シーシャとお茶そのもの |
| ボウル | 陶器・シリコンが基本 | フルーツも日常的な選択肢 |
| ボトルの中身 | 水が基本、たまにボトルイン | ジュースの設計が体系化 |
| 見た目の演出 | 器具のデザインまで | 花まで含めて一台 |
| 営業時間 | 深夜まで | 19時〜朝5時が普通 |
| 葉の流通 | 輸入品。選択肢は限られる | 濃い葉が身近に豊富 |
そして本題:なぜ当店はダークリーフが充実しているのか
ウズベキスタンで事業をしていると、当然ながら現地の業界との付き合いができます。そして夜はシーシャを囲む文化ですから、各ブランドの正規代理店とのつながりも自然にできていきました。
そのなかには、ダークリーフやシガーリーフを扱う正規代理店も複数あります。この「複数」というのが重要で、一社に依存せず条件を比べながら交渉できるぶん、銘柄の選択肢も価格も融通が効きます。
現地に法人があり、代理店と直接交渉できれば、当然そのぶん条件は変わります。正規の仕入れルートのまま、できる限り安くダークリーフとシガーリーフを扱えているのはこのためです。
当店のラインナップ
20ブランド・72種類(ニコチンあり46種/ノンニコチン26種)
ダークリーフ +¥500/シガーリーフ +¥900
DARKSIDE、BONCHE、TANGIERS、DEUS、MUSTHAVE、SEBERO——濃い側の選択肢を、地方の一軒としては異例の厚さで揃えています
「この銘柄が吸いたい」も、言ってください
代理店とのつながりがあるということは、日本ではあまり見かけない銘柄にも手が届くということです。「あれを試してみたい」というリクエストがあれば、遠慮なくスタッフにお伝えください。正規のルートで取り寄せられるか、掛け合ってみます。
ダークリーフとシガーリーフについては、それぞれダークサイドはなぜ人気なのか、シガーリーフとは?で詳しく解説しています。
ウズベキスタンで学んだことを、函館で
現地で受けた衝撃は、味そのものよりも「一台をどこまで作り込むか」という姿勢でした。
フルーツの器も、ボトルのジュースも、添えられる花も、突き詰めれば「この1時間を、どれだけいいものにできるか」という一点に向かっています。葉が濃いか薄いか以前に、そこが根本的に違いました。
だから当店は、いまプレオープン期間として、提供温度や時間を設備ごとに検証しています。ウズベキスタンで見たものを、函館の気候と、この物件と、日本のお客様に合う形に翻訳している最中です。
GRAND OPEN
9月1日、本オープンします。
それまではプレオープンとして営業中です。ダークリーフもシガーリーフも、今からご用意できます。「濃いのを一度試してみたい」——そのひとことで大丈夫です。強さの加減はこちらで調整します。
函館・大門で、中央アジアから届いた濃い一台を。お待ちしています。